公開日:2026-02-06 更新日:2026-03-26
展示会ディスプレイのコツ&演出アイデア33選!NG例と改善策も解説

この記事の監修者:堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。
日本最大級のIT系のオンライン展示会を主催を経験。
展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
展示会で成果を上げるために欠かせないのが、ディスプレイです。ブースは来場者にとって会社の第一印象を決める要素であり、立ち止まるかどうかは数秒で判断されます。
この記事では、すぐに実践できる 展示会ディスプレイの20のアイデアと、来場者をひきつける演出、さらに NG例と改善策を体系的に解説します。
展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。

目次
- 1.展示会ディスプレイ5つのコツ|すぐに実践できる20のアイデア
- 2.展示会ディスプレイに来場者を惹きつける演出13のコツ
- 3.展示会のNGディスプレイ例と改善のコツ6選
- まとめ
- この記事の監修者
1.展示会ディスプレイ5つのコツ|すぐに実践できる20のアイデア
展示会のディスプレイを考える上で役立つのが、小売業や商業施設で用いられる VMD理論(ビジュアル・マーチャンダイジング) です。
VMDは「お客様に商品やサービスの魅力を効果的に伝えるための見せ方」を体系化した考え方で、展示会ブースでも応用できます。
特に重要なのは以下の3つの視点です。

これらを踏まえ、展示会で成果を出すための基本ポイントを5つに整理します。
展示会ディスプレイのコツ(1)色使い|ブランドカラーと心理効果を活かす
色は来場者が最初に印象を決定する要素であり、展示会ディスプレイにおいて ブースの世界観や信頼感を直感的に伝える最重要の要素です。
文字や製品に目を向けるのは色の後であることから、色はVMDの考え方では、「演出(Presentation)」の中心に位置づけられています。
ここでは、効果的な色設計の簡単実践ポイントを紹介します。
①色設計の基本
色設計は、展示会のディスプレイを 色で魅せるための最初の一歩で、以下の方法で進めることで 誰でも「まとまりのある配色」を作ることが可能です。
| 基調色を決定 (Primary) | ・ブース全体の印象を決めるメインカラー ・ロゴやコーポレートサイトで最も使用比率が高い色を基調にする ・迷ったら「名刺・サイト・提案書」で一番多く使われている色を選ぶと安心 |
| 補助色を決定 (Secondary) | ・基調色を引き立てるサブカラー ・1~2色まで ・基調色とトーン(明度・彩度)を合わせる ・補色(基調色と対になる反対色)を使う場合、鈍めの補色を選ぶとケンカせず調和しやすい |
| 強調色を決定 (Accent) | ・視線を集めたい部分に使うアクセントカラー ・一色だけ選定 ・CTA(「実演中」「相談受付」「資料配布」など)の誘導に使う ・使用比率は全体の10%以内を厳守すると、強調効果が高まる |
| 無彩色で余白を作る (白・黒・グレー) | 壁・床・パネル地は白~薄グレーをベースにすると、情報の読みやすさが段違いに向上 |
| 60-30-10の黄金比 | ・60%:ベース(白/薄グレー) ・30%=基調色(ブランドカラー) ・10%=アクセント ・迷ったらこの比率を意識するのが安全 |

以下は、「【展示会ディスプレイにすぐに使える!色の心理効果と業界別色レシピ例】」です。登録不要でダウンロードできます。ぜひご活用ください。

展示会では、自社のブースが「埋もれてしまう」ことが最大のリスクです。周囲と同じような配色・演出をしてしまうと、来場者の記憶に残りません。
そこで重要になるのが、 会場環境や競合ブースを踏まえた差別化の工夫です。
以下は、すぐに応用できるおすすめの実戦ワザです。
| 実戦ワザ | 例 |
| 会場通路の色を逆手にとる | 通路が濃色カーペットなら壁=白+高コントラスト、通路が明るいなら基調を深色に |
| 周囲分析の逆張り | 例えば、青系が多いIT展示なら、「深緑×真鍮風(金物)」の配色で差別化を狙う |
| 視線を止める色の頂点を一か所に集中させる | 最上部のバナー見出しか大型ディスプレイの縁に、アクセントカラーを集中させる |
このように、会場の環境や周囲の色彩を逆手に取って あえて違う選択をすることで、来場者の記憶に残るディスプレイを実現できます。
展示会ディスプレイのコツ(2)照明:商品を際立たせる光の当て方
展示会場は天井の照明だけだと「平坦で印象に残らない」状態になりがちです。
そこで、VMD理論における「演出」と「陳列」の考え方を取り入れ、 光で商品やコピーを引き立てる工夫を行いましょう。
① スポットライトで主役を明確にする
均一照明は安心感を与える一方で印象に残らないという欠点があります。
ブース全体を均一に明るくするのではなく、 展示物やキャッチコピーなど強調したい部分に光を集中させることで、来場者の視線を自然に集めることができます。
また、ライトの当て方にも、以下のような工夫があります。
▼ライトの当て方の工夫
| ・推奨角度は 斜め30〜45° ・真上から照らすと反射や影が強く、写真映りも悪い ・1つの商品に対してライトを2灯クロス当てすると立体感が増し、質感が際立つ |
② 色温度を使い分ける
光の「色合い=色温度」によって展示物の印象は大きく変化します。
| 昼白色(5000K前後) | 青・白系の製品やIT・機械系ブースに最適。清潔感と正確さを演出 |
| 電球色(3000〜3500K) | 食品・木目調の展示に向き、温かみや親近感を与える |
| 中間色(4000K前後) | 万能だが無難になりやすいので、補助的に使うのが効果的 |
※「K」=ケルビン。光の色合いを示す単位
③ 演色性(CRI)の高い照明を使う
CRI(Color Rendering Index)が低いライトでは、製品や印刷物の色がくすんで見えたり、写真に撮ったときの色が実物と異なることがあります。
| ・CRI90以上を選ぶと、本来の色を忠実に再現できる ・高演色ライトは高級感の演出やSNS映えを狙う際にも効果的 |
④ 光量のメリハリで導線をデザインする
ブース全体を均一に照らすのではなく、 入口は明るく/接客スペースは落ち着いた明るさにするなど、ゾーンごとに光量を調整すると自然な導線が生まれます。
人は本能的に明るい場所へ引き寄せられるため、目玉展示や体験コーナーを強調する際に効果的です。
⑤ デジタルサイネージや映像との相性を考える
モニターやプロジェクションを使う場合は、 スクリーン前の光量を抑えることが大切です。
照明が強すぎると映像が白飛びして見えなくなり、せっかくのデジタル演出が活かせません。
展示会ディスプレイのコツ(3)キャッチコピー|遠くからでも読めるデザイン
展示会では来場者が歩きながら一瞬でブースを判断するため、キャッチコピーは 「見える」「読める」「伝わる」 の3点を満たすことが必須です。
ここでは、これらを満たすためのポイントを紹介します。
①コピーの内容は来場者目線で「ベネフィット」を伝える
コピーは単なる製品説明ではなく、 「得られるメリット」を一言で表現するのがポイントです。
| 悪い例 | 「最新の機械を展示」 |
| 良い例 | 「人件費を30%削減」 「導入初月から成果が出る」 |
数字や効果を盛り込むことで説得力が増し、足を止めてもらいやすくなります。
②文字数は7~10字以内に絞る
通りがかった来場者の足を止めるには、一目で読むことができる「 短く具体的な訴求」が効果的です。
| ・「業務を自動化」 ・「最短1分で分析」 ・「環境にやさしい新素材」 |
「何をしている会社か」が瞬時に伝わるワードを選びましょう。
③文字サイズは遠距離からでも可読できる大きさに
キャッチコピーは「 歩きながら5〜10m先からでも読める」ことが重要です。
文字サイズは、以下を目安にすると、展示会場の広い通路でも自然に視界に入ります。
| 5m先 | 文字高50〜60mm |
| 10m先 | 文字高100〜120mm |
また、背景とのコントラスト比は「 4.5:1」以上 を確保すると可読性が大きく向上します。

※受付台やタペストリー等を置く場合、位置によっては重なってコピーが読めなくなってしまうこともあるので、チェックしておきましょう。
【専門家からのワンポイント:コントラスト比とは】

「コントラスト比」とは、色の「明るさ」を数値化したもので、文字色と背景色の明るさの差を「比率」で表します。(以下の表参照)
コントラスト比のチェック方法は、無料の「コントラスト比チェッカー」(Webツール)が多数あり、背景色と文字色を入力すると比率を出せます。
また、デザイン会社や印刷会社に依頼するときは、「文字はコントラスト比4.5:1以上で」と指定すれば、読みやすさが確保されます。
(※WCAG基準に準拠)
▼コントラスト比の例と読みやすさの関係
| 1:1 | ・二つの色が同じ明るさ ・文字が背景に溶けて読めない |
| 21:1 | ・最大差(黒文字×白背景) ・最も読みやすい |
④フォントとデザインで印象を操作する
文字の形(フォント)も心理に影響します。
以下は代表的なフォントが、人に与える印象です。
| ゴシック体 | 力強さ・信頼感 |
| 明朝体 | 高級感・落ち着き |
| 丸ゴシック | 親しみやすさ・やわらかさ |
「太字+単色」でシンプルにすると可読性が高まります。 影付きやグラデーションは、かえって読みづらくなるので注意が必要です。
展示会ディスプレイのコツ(4)配置|導線を意識したゾーニング
展示会ブースの成果は「どこに何を置くか」で大きく変わります。
VMD理論でいう「レイアウト(Layout)」を活かし、 来場者が自然に流れ込む導線設計を心がけることがポイントです。
① 展示ゾーンを入口付近に配置する

来場者がまず目にする場所に「目玉商品」や「一番伝えたいサービス」を置くことで、足を止めてもらう確率が高まります。
| ・通路側から視認しやすい位置に配置 ・実物・模型・大型ビジュアルなどでアイキャッチを作る ・初見で「この会社は何をしているか」が分かる展示にする |
② 接客ゾーンは奥に配置する
商談や相談は落ち着いた環境で行う方がスムーズです。
| ・通路から少し奥に設置することで、外の雑音を避けられる ・テーブルやイスを配置して腰を落ち着けやすくする ・展示ゾーンから自然に誘導できる位置に設ける |
③ 体験・実演ゾーンは中央に置く

人の集まりやすい場所に「実演」や「体験コンテンツ」を配置すると、 人だかり=賑わいができ、さらなる集客を呼び込みます。また、 入口から中が見通せる構図を意識すると安心して入りやすくなります。
| ・実際に触れる/試せるコンテンツを設置 ・スタッフが声をかけやすい導線上に置く ・周囲からも様子が見えるように開放感を持たせる |
④ 動線を意識し回遊しやすく
ブース内で滞在時間を伸ばすには、 来場者が迷わず回遊できる導線を設計することが大切です。
| ・「入口 → 展示 → 体験 → 接客」の流れを意識 ・通路が狭くならないように什器は壁際に寄せる ・スタッフの立ち位置も導線を妨げないように配置 |
⑤ 混雑を避けるためのスペース確保
展示会では来場者が集中する時間帯があります。

| ・通路幅は最低でも 1.5〜2m を確保 ・人気展示の前には人が立ち止まるスペースを確保 ・接客ゾーンの入口は広めに取り、入りやすい雰囲気をつくる |
展示会ディスプレイのコツ(5)高さと奥行き|立体感で視線を集める
展示会ブースは平面的に並べるだけでは埋もれてしまいます。
VMD理論の「演出(Presentation)」を活かし、 高さと奥行きを設計することで 遠くからの視認性を高め、来場者を自然に引き込むことができます。
① ゴールデンゾーンに主要展示を配置する
人の視線は自然に 床から120〜150cmの高さ(目の高さ)に集まります。

| ・主力商品や一番見せたいパネルはこの高さに配置 ・小物や補足的な資料は下段に、サンプルやパンフレットは腰高に置く ・「見てほしいもの=目の高さ」に置くのが鉄則 |
② 背景を高くして遠距離から目立たせる
背面パネルやバナーを高めに設置すると、会場の遠くからでもブースが視界に入ります。

| ・ブース上部に企業ロゴやキャッチコピーを掲示 ・高さを出すことで「他ブースとの競争」に勝ちやすくなる ・天井規制を確認したうえで、可能な限り縦の要素を強調 |
③ 手前・中間・奥でレイヤーを作る
平面的に配置するのではなく、三層構造(手前・中間・奥)で展示を組み立てると立体感が生まれます。
| 手前 | 来場者を引き込むアイキャッチ要素 例)大型写真、モニター |
| 中間 | 製品の展示や体験スペース |
| 奥 | 商談や詳細説明を行う接客ゾーン |
「レイヤー設計」によって、来場者は自然に奥へと進み、滞在時間も伸びやすくなります。
④ 高低差をつけて視線を動かす
すべてを同じ高さにすると単調になります。高低差のある配置で視線の動きを誘導しましょう。
| ・高台や展示台を使って商品に高低差をつける ・吊りバナーやバルーンで上方向の視線も誘導する ・床面デザイン(カーペットの色分けなど)で下方向にも変化を加える |
展示会の集客に強いディスプレイなら、「結果にコミット」する提案力に定評のある株式会社ストラーツがおすすめです。
商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。
2.展示会ディスプレイに来場者を惹きつける演出13のコツ
展示会のディスプレイは「見せ方」だけでなく、 来場者の行動をどう引き出すかが成果を左右します。
ここで参考になるのが AIDMAの法則 です。
AIDMAとは、下図のように、消費者が購買に至るまでの心理プロセスを5段階で示したもので、展示会の演出もこの流れに沿って設計すると効果的です。

ここではAIDMAをもとに、「来場者の心理を動かす演出アイデア」を紹介します。
(1)デジタルサイネージや動画の活用
デジタル映像は Attention(注意)を獲得する最強ツールです。動きのあるコンテンツは歩いている人の視線を自然に奪い、立ち止まり率を大きく高めます。
① AIDMAの法則に則った構成
動画の構成は、 AIDMAの流れ(Attention⇒Interest⇒Desire⇒Memory⇒Action)に合わせて構成します。
まず 注意を奪い(A)→短時間で課題と解決を示し(I)→ベネフィットを数値で訴求(D)→タグラインで記憶に残し(M)→QR/誘導で行動へ(A)を設計します。
▼AIDMAの法則に則った45秒ループの構成テンプレ
| 0–5秒 Attention | 目的 | 通路を歩く人の視線を一瞬でさらう |
| 内容 | 大きな数字/速い動き/業界名 | |
| 例 | 「検査時間 −30%」「物流コスト −20%」「製造業向け」など | |
| 5–15秒 Interest | 目的 | 自分ごと化(“それ、うちの悩み”と思ってもらう) |
| 内容 | 課題→解決を“短文2発” | |
| 例 | 「検査に時間と人手がかかる → AIで自動化」「集計が属人化 → ダッシュボードで即可視化」 | |
| 15–25秒 Desire | 目的 | 導入メリットを“数字”で欲しくさせる |
| 内容 | ベネフィット3点(時短/精度/コストなど) | |
| 例 | 「検査時間 1/5」「誤検知 −40%」「人件費 −25%」 | |
| 25–35秒Memory | 目的 | あとで思い出せる“合言葉”を刻む |
| 内容 | タグライン(覚えてほしい一文) | |
| 例 | 「検査、もっと速く、正確に。」 | |
| 35–45秒 Action | 目的 | 次の一歩を“ひとつだけ”指示する |
| 内容 | QR+特典(事例PDF/デモ予約)+矢印や指差しの誘導。 |
② サイレントでも理解できる設計
会場は騒がしいため、音声に頼らなくても内容が伝わることが重要です。 字幕・ピクト・アニメーションで無音でも意味が通るよう工夫しましょう。
▼サイレントでも理解できる字幕設計のポイント
| ・画面高さの 5〜8% 程度を確保 例)55型なら画面の高さは約68cm→文字の大きさは34〜55mm相当 ・コントラスト比 4.5:1以上 を目標にする 例)白×濃紺、黒×白など ・細線フォントや影付き・グラデは可読性を落とすので注意 ・動画に文字を直書きせず、必ず色帯の上に置いて可読性を確保 (動画の上に直接文字を重ねると、背景によって文字が読みづらくなる) |

③画像がつい目に入る設置
| ・スクリーン前は光を抑えないと白飛びするため、周囲の照明は暗めに調整 ・画面の対角サイズは、視認距離の1/2〜2/3が目安 例)視認距離5mの 1/2=2.5m≒98インチ 視認距離5mの 2/3=約3.3m≒ 130インチ ※1インチ=約2.54cm ・画面中心の高さは150〜160cm、上端は200〜220cm付近(会場規定要確認) ・通路直角よりやや通路側へ振る(15〜20°)と歩行者の視野に滑り込む |

(2)体験型コンテンツ・実演コーナー
展示会で来場者に「気になる、触ってみたい」と思わせるには、体験や実演を取り入れることが効果的です。
VMDの「体験による理解」と、AIDMAの Interest/Desire/Memory のプロセスを満たせる強力な手段となります。
① 実演は「見るだけ」から「参加型」にする
スタッフが操作を見せるだけでなく、来場者自身に体験してもらうことで、理解度が飛躍的に高まります。
▼参加型コンテンツ例
| ソフトウェア/アプリ系 | ・来場者が実際に画面を操作 → 自動レポートが生成される ・AIチャットボットに質問 → すぐに答えが返ってくる |
| 機械・製造業系 | ・ボタンを押すと製品が自動で加工/検査 → “スピード”を体感できる ・タッチパネルで設定 → ロボットアームが動く |
| 医療/ヘルスケア系 | ・測定機器で血圧・体組成をその場でチェック → 画面で数値を確認 ・健康アプリで生活習慣を入力 → AIが診断レポートを即表示 |
| 建材/インテリア系 | ・サンプル素材を実際に触る/踏む → 強度や手触りを体感 ・VRゴーグルをかけて空間シミュレーション体験 |
自分でやってみた経験は、説明を聞くだけより 記憶に残りやすく、行動意欲につながります。
② 五感を刺激する仕掛けを取り入れる
視覚+触覚+聴覚+味覚+嗅覚のどれかを組み合わせると印象が強化されます。
| 食品/飲料 | 試食・試飲、香りサンプル |
| 化粧品/美容 | ハンドクリームを塗る、香水の香りを試す |
| 素材/建材 | 木材や金属の表面を触る、断熱材の厚みを手で感じる |
| 音響/電子機器 | ヘッドホンを装着して音質を比べる、静音性能を聞き比べ |
五感を動員する体験は「単なる説明」よりもDesire(欲求)とMemory(記憶)に直結します。
※ただし、香りについては展示会により制限がある場合があるので、要項等を確認しましょう。
③ 行列ができる仕掛けで“注目スポット”にする
人が集まる場所にはさらに人が集まる心理が働きます。
▼人を集める仕掛けの例
| ・毎時〇分にスタートする「デモショー」 ・限定人数の「ミニワークショップ」 ・来場者が挑戦できる「スピード対決」「診断ゲーム」 |
「次のデモは〇時から」と案内を掲示すると、来場者が再訪してくれる効果も期待できます。
④ 体験のハードルを下げる工夫をする
「ちょっと触ってみる」程度でできるように準備することが大切です。
▼体験のハードルを下げる工夫の例
| ・パソコンやタブレットは「ログイン不要」で、すぐに試せる状態にしておく ・サンプルは小分けで置き、スタッフの声掛けがなくても持ち帰れるように ・「1分でできる診断」「30秒で分かるデモ」など、短時間体験に設計 ・アンケートはタッチ1回で回答できる形式に |
参加ハードルが低いほど、行動(Action)に移りやすくなります。
⑤ スタッフの声掛けで体験を促す
「よかったら触ってみませんか?」の一言があるかないかで参加率は大きく変わります。
無理に引き込むのではなく、自然にきっかけを与える声掛けが重要です。
以下は登録不要でダウンロードできる「展示会で使える呼び込みトークスクリプト集」です。スタッフで共有し、全員が同じクオリティで行えるよう練習しましょう。

また、ブース前で立ち止まっている来場者に数十秒で自社製品の魅力を伝える「エレベーターピッチ」も、身に着けておくと強力な戦力になります。
以下は「【業種別】エレベーターピッチ事例集」と、自社用のエレベーターピッチを作成するための「【展示会営業用】エレベーターピッチ作成シート」です。
こちらも登録不要でダウンロードできます。ぜひご活用ください。


(4)ノベルティやサンプルを使った「参加のきっかけ」
「ブースへの最初の一歩」のきっかけとして効果的なのがノベルティやサンプルです。
ノベルティやサンプルはただ配布するのでなく、AIDMAの 「Action(行動)」の後押しとして会話や商談につなげる工夫をしましょう。
① 実用性の高いノベルティを選ぶ
ノベルティは、持ち帰って会社内で日常使いしてもらえると、多くの人の目につきやすく効果的です。
▼日用品のノベルティ例
| 文房具系 | ボールペン、付箋、クリアファイル |
| 生活雑貨系 | エコバッグ、マグボトル、スマホスタンド |
| デジタル系 | USBメモリ、モバイルバッテリー |
「長く使ってもらえる=ブランド露出が継続する」 ノベルティが理想です。
② サンプルは「小さく・すぐ試せる」サイズにする
来場者が気軽に手に取りやすいように、サンプルは「その場で試せる・持ち帰れるサイズ」に工夫することが大切です。
| 食品 | 一口サイズのお菓子やドリンクサンプル |
| 化粧品/美容 | 1回分のパウチ、ミニボトル |
| 日用品 | 小分けの洗剤や除菌シート |
| 製造業/素材 | カットサンプル、触れる素材片を使ったエコバックやクリアファイル |
「持ち帰れる&その場で試せるサイズ」だと来場者が気軽に手を伸ばせます。
※飲食物は展示会ごとにガイドラインがあることが多いので注意
③ ノベルティやサンプルを営業につなげるコツ
ノベルティ等は、ただ配布するだけにせず、営業のためのツールとすることが重要です。
例えば、 声掛けからノベルティを渡す場所までの導線を設計しておくことで、そのまま製品説明や商談へとスムーズに進めることができます。また、 SNSと連動させて「フォローでノベルティ進呈」と仕掛ければ、展示会後もデジタル上で接点を維持することが可能です。
また、以下のように「特別感」を演出することで、来場者の行動を強く促せます。
| ・先着○名に限定ノベルティ ・各日○時に数量限定配布 ・特典付きサンプル(例:アンケート回答でグレードアップ) |
こうした一工夫で、ノベルティやサンプルは 単なる配布物から商談のきっかけを生み出す武器へと変わります。
(5)SNS連動で来場者を巻き込む
展示会は、SNSをうまく活用すれば、来場者が自発的に拡散してくれる仕組みを作れます。AIDMAの法則でいえば、 体験を「Memory(記憶)」に残し、その後の「Action(行動)」につなげられるパートです。
ここでは具体的な活用アイデアを紹介します。
① フォトスポットを設置する
ブース内にブランドロゴや商品を背景にした撮影スポットを用意しましょう。
特に、BtoBの展示会では以下がポイントです。
| ・キャラクターや派手な装飾よりも「信頼感」や「実績」を前面に 例:導入実績数、業界シェア、環境対応マークなどを背景に大きく配置。 ・「社内報告に使いやすい写真」を意識 例:ブース名・企業ロゴがしっかり写るようにする、QRコードやURLを背景に入れる。 ・業界特有のアイコンや機材をフォトスポット化 例:製造業ならロボットアーム、ITなら巨大なサーバー模型やクラウドのビジュアル。 見た目の派手さで撮影目的の集客が期待できる |
② ハッシュタグキャンペーンを行う
「#展示会名_企業名」「#〇〇を体験してみた」といった シンプルで覚えやすいハッシュタグを設定します。投稿してくれた人にはプレゼントを渡すなど、参加の動機を作ることで投稿数を増やせます。
フォトスポットと連携して行うと、さらに効果的です。
▼特典の例
| 商談につながる特典 | 事例集PDF/限定ホワイトペーパー/30日トライアル延長/オンライン個別相談30分/導入診断レポート |
| 会場で即メリットになる特典 | デモ優先枠/ノベルティUPグレード |
また、 ハッシュタグ付き投稿をブース内のモニターに表示すると、来場者が「自分の投稿が出るかも」と楽しんで参加してくれます。来場者自身が展示の一部になる体験ができ、さらにSNSでの拡散を促す効果も期待できます。
ディスプレイ設置をはじめ、展示会の集客力を高めるためには「プロ」への依頼がおすすめです。
以下の記事では、展示会ブース制作会社のおすすめ21選を紹介しているので、ぜひお役立てください。
3.展示会のNGディスプレイ例と改善のコツ6選

展示会では目立つために派手に装飾したり、情報を詰め込みがちですが、逆効果になるケースも少なくありません。
ここでは代表的なNG例と改善のコツを紹介します。
(1)文字が多すぎて読めないパネル
来場者は立ち止まってじっくり文章を読む時間がほとんどありません。パネルに説明文をびっしり載せると、読む前に「難しそう」と敬遠されてしまいます。
▼改善のコツ
| ・文字数はできるだけ削り、キーワードや数字を大きく配置する ・詳細な説明はパンフレットやスタッフの口頭説明に回す |
(2)ごちゃごちゃしすぎて何を展示しているか不明
製品・パネル・ポスターを詰め込みすぎると、結局「何の会社か」が伝わらなくなります。来場者は一瞬で判断するため、要点が見えなければ素通りしてしまいます。
▼改善のコツ
| ・主役の商品やメッセージを1つに絞る ・装飾や展示物は「その主役を引き立てるものだけ」にする ・全体に余白を持たせて視線を誘導 |
(3)スタッフの立ち位置や動線を考慮していない
ブースの入口をスタッフがふさいでしまったり、スタッフが多すぎて近寄りがたい、動線が狭くて人が入りづらい配置になっているケースは意外と多いです。これでは来場者が気軽に立ち寄れません。
▼改善のコツ
| ・入口付近は開放感を持たせ、スタッフは一歩下がって声をかける ・入口とスタッフ人数のバランスに配慮する ・接客スペースや通路幅を確保し、来場者が自然に流れ込める導線を作る |
(4)照明が暗く、商品が目立たない
展示会場は照明が均一なので、スポットを当てなければ商品が沈んで見えてしまいます。暗い印象は「品質も良くないのでは」という誤解を招くことも。
▼改善のコツ
| ・スポットライトや間接照明で主役を強調 ・色温度やCRI(演色性)も意識し、商品や資料が美しく見える環境を整える |
(5)ブランドカラーを無視した装飾
目立たせたいからと派手な色を多用すると、ブランドイメージがかえって薄れてしまいます。統一感のない色使いは「安っぽさ」にもつながります。
▼改善のコツ
| ・基本はブランドカラー+補助色で統一し、補色はアクセント程度に ・ブランドの一貫性を守ることで記憶に残りやすく |
(6)キャッチコピーが抽象的で伝わらない
「未来を変えるソリューション」「イノベーションの力を」など、耳ざわりは良くても具体的に何をしている会社か分かりません。来場者は「自分に関係あるか」を瞬時に判断するため、抽象的なコピーは効果が薄いです。
▼改善のコツ
| ・ターゲット+ベネフィットを明示 ・例:「製造現場の検査をAIで自動化」「EC運営を月10時間効率化」など、一目で理解できる言葉に |
まとめ
展示会ディスプレイは「色・照明・コピー・配置・立体感」といった基本要素を整えることで、来場者の足を止め、記憶に残り、行動につなげる力を発揮します。
VMD理論やAIDMAの法則をベースにした戦略的なディスプレイ設計が、展示会成功の近道です。
ディスプレイ設計をはじめ、展示会で自社の製品やサービスを効果的に伝えたいなら株式会社ストラーツがおすすめです。
商材の特徴を整理し、来場者に伝わる見せ方やメッセージ設計からブースデザイン・施工、制作物準備、当日運営まで対応。展示会で伝わる展示設計を通じて、出展効果を高めるブースづくりを支援します。

この記事の監修者

堀江 和敬 株式会社ストラーツ 代表取締役社長
これまでに多数のイベント・展示会を制作。展示会では費用対効果を重視し、名刺獲得からの受注を最大化することを大切にしている。
監修者コメント:
展示会は、ただ「見せる」だけではなく、「成果を出す」ために戦略的に準備を進める必要があります。来場者の心を動かし、商談やリード獲得につなげるには、目的に合った設計と表現が欠かせません。ブースの力を信じて、ぜひ価値ある展示会にしていきましょう。
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