2025-09-12 2:00
展示会装飾で集客最大化!おしゃれなブースデザイン・施工・業者選定
展示会で成果を上げるには、ただ出展するだけでは十分とは言えません。
多くの企業が出展するなかで、来場者の注意を引き、立ち止まってもらうためには、装飾による訴求力が重要です。本記事では、集客や商談につながる展示会装飾の考え方をはじめ、おしゃれと実用性の両立を目指せるデザイン戦略や、信頼できる業者選びのポイントまでをわかりやすく解説します。
目次
1.なぜ展示会装飾が集客成果を左右するのか

どのようなブースが来場者の目に留まり、どのようなデザインがブランド価値を直感的に伝えるかによって、立ち止まり、話を聞き、商談につながるかどうかが大きく左右されます。
まずは、装飾で来場者の足が止まる理由と、企業の印象形成にどのように関与しているのかを具体的に解説します。
(1)装飾次第で「立ち止まる人」が変わる
来場者は限られた時間で複数のブースを回るため、最初に目に入るブースの印象こそが、足を止めるか通り過ぎるかを左右する最大の要因となります。
株式会社PRIZMAが実施した展示会に関する調査では、展示会で印象に残ったブースの特徴として「ブースが視覚的に魅力的だった」と回答した来場者が39.6%にのぼりました。
これは、視覚的な訴求が、展示会における印象形成において「担当者の対応の良さ(44.7%)」や「展示内容の明確さ(52.8%)」に迫るほど重要視されていることを示しています。
そのため、ブースが視覚的に目を引けば、それだけで来場者の導線を変え、会話や商談の機会へとつながっていくと考えられます。
展示会という短期決戦の場において、「立ち止まってもらえるかどうか」は、装飾の工夫にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
(2)視覚訴求・ブランド訴求の要としての装飾
展示会におけるブース装飾は、企業の印象形成において非常に大きな役割を担います。企業ロゴや配色、装飾の統一感、スタッフの動きや表情までが、ブランドの信頼性や世界観を視覚的に伝える手段となります。
心理学者アルバート・メラビアンの研究に基づき、視覚・聴覚・言語の3要素が人の印象に与える影響はそれぞれ視覚55%・聴覚38%・言語7%とされており、特に第一印象は出会ってわずか3〜5秒で決まるといわれています。(出典:博士学位論文審査報告書|早稲田大学リポジトリ)
また、同論文ではボディ・ランゲージや空間の使い方が、知的さや信頼性といった印象評価に影響を与えることも実証されており、装飾や演出が来場者の記憶に残るかどうかを左右する要因であることがわかります。
つまり、展示会という短時間で選別される競争の場において、ブース装飾は第一印象を左右し、企業の印象づけに大きな影響を与える重要な要素となるでしょう。
2.成果につながるブース装飾のデザイン戦略と事例

来場者に選ばれるブースにするためには、デザイン性だけでなく、「誰に・何を・どう伝えるか」という戦略的視点が欠かせません。限られた時間の中で来場者に印象を与え、興味を引き、行動を促す必要があります。
ここでは、ブース装飾を通じて成果を最大化するためのデザインの方向性や具体的な要素について、視覚的魅力・空間構成・体験性の観点から順を追って解説します。
(1)おしゃれで目を引くブースデザインの特徴
おしゃれで目を引くブースとは、単に奇抜で目立つだけではなく、展示会のテーマや企業のブランドイメージを効果的に表現していることが重要です。来場者の記憶に残るブースには、以下のような要素が見られます。
特徴(デザイン要素) | 期待できる効果 |
配色・素材・コピー表現に一貫性がある | ブランドイメージが明確になる |
視認性の高いロゴ・キャッチコピーを配置 | 遠目からでもブランドや訴求内容が認識されやすくなる |
照明や質感の工夫・特徴を強調する | 来場者の感覚的な興味を喚起する |
什器や装飾に洗練されたデザイン性を取り入れる | 視覚的に他ブースと差別化できる |
空間に「余白」を持たせる | 高級感・洗練性を演出できる |
ターゲット層に合わせたデザインテイスト | 共感や関心を得やすくなる |
たとえば、久慈琥珀株式会社では、商品の価値を高めて伝えるために、従来の「アクセサリーを詰め込んで展示するスタイル」から脱却し、ラグジュアリーなディスプレイに刷新した結果、大手ジュエリーブランドからの商談に発展するなど、出展成果に大きく寄与しました。

引用:https://www.smrj.go.jp/sme/overseas/exhibition/case/fbrion0000009mev-att/success_giftshow01.pdf
このように、視覚的に美しいだけでなく、「誰に・何を・どう見せるか」という意図を反映したデザインは、単なる装飾を超えて、来場者との出会いと商談を生む仕掛けとなります。
(2)ターゲット別レイアウト・動線設計の基本
ブースの成果はターゲットとなる来場者の属性に応じて、視線の動きや立ち止まるポイントを計算し、最適なレイアウトを組み立てることが重要です。たとえば、会場に入って最初に目に入る位置に主力商品やデモスペースを配置すれば、来場者の関心をすばやく引きつけることができます。
レイアウト・動線設計に関して、実店舗における売場設計の知見も参考になります。
高級スーパーでは、品質重視の客層に合わせて、陳列にゆとりを持たせた高級感ある演出が採用される一方、大衆向けスーパーでは価格や量を前面に押し出したにぎやかな売場づくりが好まれます。(出典:高齢社会に向けた食品スーパーマーケットの効果的なレイアウトに関する研究|高知工科大学)
これは展示会でも同様で、高価格帯の商品を扱う企業であれば、空間に余裕を持たせた展示設計や落ち着いた照明で選ばれるブランドとしての印象を強調する必要があります。一方、来場者数が多いBtoCイベントなどでは、キャッチーな訴求や回遊しやすい導線を優先することで足を止めてもらえる確率が高まります。
このように、ターゲットの行動特性・関心・来場目的を踏まえ、ブース内で「どこに視線が向き、どこで立ち止まってもらいたいか」という設計意図を明確にしたうえで、レイアウトや導線を最適化することが重要です。
(3)壁面装飾・床面・照明など空間演出の要素
展示会ブースでは、視線の高さ・床材・照明といった空間全体の演出が、来場者の第一印象を大きく左右します。
たとえば壁面には、企業ロゴやブランドカラーを大胆に配し、遠くからでも視認できる高さに配置することで視線を自然に引き込む効果が期待できます。照明計画は商品の魅力を引き出す上でも極めて重要となるため、演出効果を高めたい場合は、デザインと照明を一体で設計することが重要です。
実験的知見によれば、照明の色温度(電球色~昼光色)によって空間の印象や快適性は大きく変化し、扱う商品の種類や用途が明確になるほど、その影響は強く現れるとされています。以下は、照明の色温度に応じた印象と用途の整理です。
空間演出の目的 | 推奨される色温度 | 色温度の種類 | 印象・効果 | 使用例 |
高級感・落ち着き | 約2,700K〜3,000K | 電球色 | 暖かくリラックスした印象。高級感・親しみ・温もりを演出 | 高級ブランド、食品、ラグジュアリー商品 |
清潔感・先進性 | 約5,000K〜6,000K | 昼光色 | 明るくシャープな印象。清潔・近未来的・テクノロジー感 | 医療機器、IT製品、白系インテリア |
中立的で自然な雰囲気 | 約4,000K | 昼白色 | 自然光に近く、違和感が少ない。商品の色味を忠実に再現 | 一般的な製品展示、商談スペース |
このように、壁・床・光といった空間要素を戦略的に組み合わせることで、ブランドの世界観を直感的に伝えることができ、展示会の成果にも直結します。
(4)屋外展示の場合の注意点と装飾例
屋外での展示は、風や直射日光、雨といった自然環境に加え、音や視認性への配慮も必要です。屋内展示よりも設営リスクが高まるため、以下のような安全性と装飾性を両立させた設計が求められます。
配慮すべき点 | 装飾・設営のポイント |
天候対策 | ・テントやタープで日差し・雨・風をカバー・設営時間・人員に余裕を持つ・転倒・飛散防止に基礎固定や重石を使用 |
音の干渉対策 | ・音響機器や吸音材を活用し、通行音や周囲の雑音を軽減 |
視認性の確保 | ・遠くからでも目立つ高所サインやブランドカラーの装飾を活用 |
たとえば、撥水加工のバナーや耐風性のパネル材を使うことで、見た目の印象を保ちつつ安全性も確保できます。屋外展示では、視認性や耐候性を意識した装飾選定が特に重要となります。
(5)デジタルサイネージ・体験型装置など注目施策
近年の展示会では、来場者の関心を引きつけ、記憶に残るブース演出として、インタラクティブなデジタルサイネージや体験型コンテンツが注目を集めています。たとえば、タッチ操作で製品情報を閲覧できるサイネージや、AR(拡張現実)を活用したバーチャル体験などが代表例です。
これらの施策は、視認性・話題性・情報拡散性に優れており、他社との差別化を図る上でも有効です。

引用:https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2010/06/0607b.pdf
たとえば、東京都内のローソン約300店舗の店頭に設置されたタッチ操作可能なデジタルサイネージでは、通行者や来店者に向けて、広告や生活情報などのコンテンツ配信、アンケート、キャンペーン応募といった双方向のコミュニケーションを実現しています。
このような技術は展示会でも応用が可能であり、来場者が自ら情報に触れ、参加する体験を通じて、ブース全体の魅力向上と深いエンゲージメントの創出が期待できます。
3.展示会装飾業者のおすすめ6選
(1)株式会社ストラーツ

株式会社ストラーツは展示会を成功に導くプロフェッショナル集団で、ブース装飾・デザインから施工、当日の運営・撤収、事後の効果振り返りまで、初めての小規模出展から大規模展示まで柔軟に対応します。会場導線を意識したレイアウトとブランドを伝えるビジュアル設計で、来場者体験と商談創出を両立します。
【ストラーツが選ばれる4つの理由】 ✓ 成果に直結する企画力 ターゲットに刺さる導線設計・レイアウト提案で“見られる”から“話せる”へ。 ✓ コスパに優れた高品質ブース装飾 無駄を抑えつつ、デザイン性・機能性を両立した施工を実現 ✓ スピード対応 タイトなスケジュールや直前の課題にも迅速にリカバリー ✓ 販促まで一貫サポート チラシ・動画・ノベルティなど周辺制作も統一ディレクションでブランド力を強化 |
会社所在地 | 東京都港区南青山3‑8‑40 青山センタービル2F | ||
対応エリア | 全国対応 | ||
対応可能なイベント例 | 展示会、就職説明会、配信セミナー、会場セミナー、周年イベント、交流会・内定式・入社式など | ||
展示会料金目安 | システムブース制作50万円〜 | 企画設計 | 基本ヒアリング、展示内容整理アドバイスシンプルなシステムブースデザイン(1案) |
施工本番対応 | 什器レンタル(カウンター・パネル等)、小規模サイン施工(社名パネルなど)、搬入・設営(1日) | ||
撤去アフター | 展示物の撤去・原状回復、設営後の報告 | ||
システムブース制作+各種制作(チラシ・動画・ノベルティ等)80万円〜 | 企画設計 | 詳細ヒアリング・コンセプト設計、デザイン提案(2案まで)、導線・体験設計提案 | |
施工本番対応 | システムブースに加え装飾(バックパネル、サイン、照明演出)、各種制作物(チラシ・パネル・販促動画等) | ||
撤去アフター | 撤去・アフター:展示物の撤去・原状回復、振り返りミーティング | ||
木工ブース制作(オリジナル設計・高級感重視)150万円〜 | 企画設計 | フルオーダー設計、コンセプトワーク、3Dパースによる空間提案(2案〜)、ブランド体験/動線設計含む | |
施工本番対応 | 木工造作によるブース施工、照明・音響・演出込み、セールス・コンパニオン手配サポート | ||
撤去アフター | 展示物の撤去・原状回復、振り返りミーティング | ||
お問い合わせ | https://exhibition.strarts-event.com/ |
(2)スーパーペンギン株式会社

引用:https://www.superpenguin.jp/
スーパーペンギン株式会社は、独自のPENGUIN METHODによって来場者が「つかまりたくない」という心理を理解し、それを逆手に取って興味を引きつける設計が特徴です。
同社の代表的なノウハウは、著書「展示会ブースの集客手法を網羅した初の著書」にも記されています。この書籍では、ブースデザインの考え方から商品陳列のポイント、当日の立ち位置まで、528ページにわたって独自のノウハウが解説されています。
本社所在地 | 東京都品川区上大崎3-10-50 SEED花房山406 |
対応エリア | 全国 |
費用目安 | 1小間:150万円~2小間:250万円~3小間:350万円~ |
特徴・強み | ・展示会ブースに特化した空間デザイン・集客に繋がるための細かなレイアウト設計に対応・照明計画やスタッフ配置戦略なども含めたトータルな提案が可能 |
公式サイトURL | https://www.superpenguin.jp/ |
(3)デザインルーツ株式会社

引用:https://www.designro-ts.com/
デザインルーツ株式会社は、民間企業から官公庁まで幅広いクライアントに対し、の事業戦略や目指す姿を深く理解した上で、適した見せ方をデザインすることで、空間価値の最大化を目指します。
プロモーション機会を最大限に活かすため、企画からデザイン、施工、そして会場運営までをトータルでサポートします。提案力と演出力で、集客機能を備えた魅力的な空間を創造することに注力しています。
本社所在地 | 神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾町1168-21 3F |
対応エリア | 全国 |
費用目安 | お問い合わせからご確認ください |
特徴・強み | ・小規模〜大規模の展示会まで幅広く対応・幅広い分野に対応・低予算でもオリジナリティの高いブースを提案してくれる |
公式サイトURL | https://www.designro-ts.com/ |
(4)株式会社リオエンターテイメントデザイン

株式会社リオエンターテイメントデザインは、変化するニーズに柔軟に対応できるサポート力が強みです。
「楽しい」「面白い」空間を提供するだけでなく、出展したからにはしっかりと集客ができ、成功を実感していただけるよう、サポート面も含めて万全の体制で臨むことが特徴です。

本社所在地 | 東京都港区西麻布1-15-7 モダンフォルム西麻布ビル ll 5F |
対応エリア | お問い合わせからご確認ください |
費用目安 | 1小間:100万円~2小間:150万円~4小間:250万円~ |
特徴・強み | ・最新技術と表現力を取り入れたデザイン・クリエイターによる一貫対応・ワンストップサポート |
公式サイトURL | https://www.rio-e-design.com/ |
(5)キンコーズ・ジャパン株式会社

キンコーズ・ジャパン株式会社は、豊富な施工実績を持つ展示会ブースのデザイン・装飾・企画の専門業者です。
予算や重視するポイントに応じて、特にオリジナリティにこだわることが可能な木工ブースとコスパ重視のシステムパネルブースの2つのタイプから最適なプランを提案してくれます。木工ブースはオリジナル性・独自性を重視したい場合に適しています。準備期間は3ヶ月からが目安です。

本社所在地 | 東京都港区芝浦1-1-1浜松町ビルディング27F |
対応エリア | お問い合わせからご確認ください |
費用目安 | 木工ブース:1小間あたり100万円~※ブース制作費のみシステムパネルブース:1小間あたり80万円~※ブース制作費のみ |
特徴・強み | ・学会出展向けの医薬関連企業向けプランも展開・展示会出展に必要なあらゆるサポートを提供・エコな展示会出展も支援 |
公式サイトURL | https://www.kinkos.co.jp/service/exhibition-booth/ |
(6)株式会社ボックス・ワン

株式会社ボックス・ワンは、経験と技術力を活かす展示総合ディスプレイカンパニーです。展示会や各種イベントにおけるデザイン・設計から制作・施工、運営サポートまで対応するサービスで提供しています。
ブースデザインの提案はもちろん、デザインの持ち込みの施工にも対応していることが特徴です。公式サイトではシステム部材も詳細に紹介されており、サステナブルな運用をしたい場合にも有力な候補となります。
本社所在地 | 東京都江戸川区西小岩 1-27-12 |
対応エリア | 全国 |
費用目安 | 1小間あたり40万円~ |
特徴・強み | ・デザイン・設計から制作・施工、運営サポートまでワンストップでサポート・約30年にわたる経験と技術力・充実したアフターフォロー |
公式サイトURL | https://box1.co.jp/ |
4.展示会の装飾に必要な準備・施工・費用の基本知識

展示会で成果を上げるためには、ただ目立つ装飾を施すだけでなく、「いつ・誰が・何を・どう準備するか」といった全体の流れを把握しておくことが重要です。
本章では、装飾準備の流れやスケジュールの基本や予算の目安やコスト削減の工夫などを解説します。
(1)ブース施工の流れとスケジュール感
効果的なブース装飾を実現するには、事前の計画と余裕を持ったスケジュール設定が不可欠です。以下は、準備から施工までの全体の流れとスケジュールの目安です。
行程 | 詳細 | 目安時期 |
企画 & 設計 | 出展目的やゴールを明確にし、ブース構成やデザイン案を固める | 開催の6~12ヶ月前 |
業者選定 & 見積依頼 | 複数社からプランや見積を取得し比較検討。必要に応じて修正依頼も | 開催の3~6ヶ月前 |
施工図面 & 製作準備 | デザイン確定後、施工図面を作成し、部材や什器の製作開始。グラフィック出力なども含む | 約2~3ヶ月前 |
搬入 & 仮組立て | 会場の搬入ルートや設営規制を確認しつつ、前日に基礎設営やレイアウト構築 | 前日~当日朝 |
最終設営 & チェック | 看板・照明・音響の設置、セキュリティ・動作確認を実施。予備時間も確保 | 前日夕方~当日朝 |
撤去 & 片付け | 会期終了後、撤去と搬出を円滑に実施。レンタル品返却と廃材処理も含む | 会期終了直後 |
このように、施工の流れとタイムラインの目安を把握し、信頼できる業者と情報共有しながら進めることで、スムーズかつクオリティの高い展示会装飾が実現できます。
なお株式会社ストラーツは不確定な状態からエキスパートに相談できるため、特定の時期でなくてもパーソナルな相談が可能です。
(2)展示会装飾の費用相場とコスト削減のコツ
一般的には、最小限の装飾を施した小規模ブースでも数十万円台から、大規模でオリジナル造作を多く含むブースでは数百万円規模に達することもあります。展示会装飾の費用は、ブースの広さやデザインの複雑さ、使用する素材、装飾方法などによって大きく変動します。
費用を抑えつつ効果的なブースを実現するには、自社の上限予算を明確にしたうえで、装飾の目的や優先順位を整理することが重要です。
また、早期に業者と打ち合わせを開始することでスケジュールに余裕が生まれ、割増料金の回避や仕上がり精度の向上にもつながります。コストと成果のバランスを意識しながら、自社にとって最適な装飾プランを構築しましょう。
(3)備品リスト:自社で用意すべきものと業者に任せるもの
展示会準備では、どの備品を自社で用意し、どの部分を業者に任せるかを事前に整理しておくことが重要です。
項目 | 内容例 |
自社で用意するもの | ・製品サンプル・会社案内パンフレット・ノベルティグッズ・プレゼン用のPC・モニター |
業者に任せるもの | ・ブースの構造体(パネル・フレーム等)・壁面装飾(グラフィックなど)・照明・音響設備・電源工事・搬入・設営・撤去作業 |
双方の役割を明確にしておくことで、準備段階の混乱を防ぎ、効率的かつ安全なブース運営が可能になります。
(4)オリジナル装飾とレンタルの違い
以下は、オリジナル装飾とレンタル装飾の違いをわかりやすく整理した比較表です。
オリジナル装飾 | レンタル装飾 | |
---|---|---|
特徴 | 自社専用に設計・制作された唯一無二のデザイン | 既製部材を活用した汎用的なブース構成 |
費用 | 高め(設計・製作コストが発生) | 比較的安価(再利用可能な部材で構成) |
制作期間 | 長め(企画〜製作に数カ月かかる場合も) | 短め(数週間〜1カ月程度で対応可能) |
デザイン自由度 | 高い(企業独自の世界観を表現できる) | 制限あり(既成デザインからの選択が中心) |
向いているケース | ブランド訴求を重視・来場者に強い印象を与えたい場合 | 費用や納期を重視・短期間で手軽に出展したい場合 |
どちらを選ぶべきかは、予算規模・訴求内容・出展頻度などによって最適解が異なります。自社の目的に合致する方法を選択しましょう。
5.展示会装飾業者選びのポイント
ここでは、自社に最適な業者を見極めるために押さえておくべき判断基準、比較すべき主な軸、見積書の見方、対応エリアの確認ポイントといった、選定時に役立つ実践的な視点を整理して紹介します。
(1)業者比較で見るべき5つの軸
展示会装飾業者を選定する際は、次の5つの軸で比較・検討することが重要です。単に価格の安さで決めるのではなく、自社の目的に沿ったパートナーかどうかを見極めましょう。
確認すべきポイント | 背景 |
提案内容が出展目的と一致しているか | 出展の成果を左右する最重要項目 |
訴求力のある柔軟なデザイン提案があるか | 集客や印象形成に直結する |
同業種・同規模での対応実績があるか | 自社と近いケースがあるほど安心 |
相談・連絡がスムーズに行える体制か | 準備期間中の信頼性が重要 |
価格に対して十分な成果が見込めるか | 安さだけでなく、効果まで含めて評価 |
これらの観点をもとに、単に価格だけで判断せず、自社の目的を確実に形にできるパートナーかどうかの視点で業者を選ぶことが重要となります。
(2)見積りの見方とコストの落とし穴
展示会装飾の見積書は、総額だけで判断せず、内訳を細かく確認することが重要です。特に「デザイン費」「設営費」「撤去費」「運搬費」「各種申請料」などの項目が明記されているかをチェックしましょう。
一見すると安価に見える見積もりでも、照明や特殊装飾、搬入出の追加作業といった別途費用が後から発生することがあります。不明瞭な費用項目があれば、必ず事前に業者へ確認し、追加請求やトラブルを未然に防ぐことが大切です。
(3)対応エリアの範囲
展示会は全国各地で開催されるため、地方開催や複数会場での出展を検討している場合は、広域に対応できる業者のほうが柔軟な連携が可能です。
また、遠方会場での施工経験や実績があるかもチェックしておきましょう。現地特有のルールや搬入制限にも慣れている業者であれば、安心して依頼できます。
6.まとめ
自社の出展目的を明確にし、デザイン力、実績、コミュニケーション能力などを総合的に判断して最適な業者を選定することが、費用対効果の高い集客を実現するために重要です。
株式会社ストラーツは、ブース装飾・デザインから施工、当日の運営・撤収、事後の効果振り返りなど展示会のあらゆる範囲に対応しています。はじめての出展でも安心のサポート体制を整えておりますので、展示会出展をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。
